障害者手帳なしで就職はできる?障害者雇用は?支援は受けられる?

障害者手帳なしで就職はできる?障害者雇用は?支援は受けられる?

昨今の動きでは、障害をおもちの方でも積極的に雇用する動きがみられていますが、障害者雇用制度は、障害者手帳なしでも利用できるのでしょうか。

また、なかには、障害者手帳を持っていない方や、障害があることをオープンにしたくない方もいるでしょう。

そこで今回は、障害者手帳なしの場合の就職方法や受けられる就職支援機関について解説します。

目次

手帳なしでは障害者雇用は利用できない

障害者雇用を利用するには、障害者手帳が必要です。

手帳なしでは障害者雇用枠に応募できません。

これは、企業が障害者雇用率制度の条件を満たすために設けている枠だからです。

雇用率に算定されるのは、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を持つ人のみです。

手帳がない場合は、申請・取得後に応募するか、一般枠での就職を検討しましょう。

障害者の3種類の就職方法

障害者の3種類の就職方法

先述したように、手帳なしでは障害者雇用を利用できません。

ただし、障害者雇用を利用できないだけで、一般枠で就職することは可能です。

この働き方の種類として「オープン就労」「セミオープン就労」「クローズ就労」の3つがあります。

それぞれの違いについて、以下で解説します。

オープン就労

オープン就労とは、障害を開示して就職活動や就労を行う方法です。

主に障害者雇用枠を利用しますが、一般枠での就労も可能です。

メリットは、就労支援サービスによるサポートを受けられ、採用や職場定着の可能性が高まることです。

一方、デメリットとしては、障害者手帳が必要な場合が多く、職種や募集枠が限られ、給与水準が低いなどがあります。

セミオープン就労

セミオープン就労とは、一般枠で就職し、一部の人にのみ障害を開示する方法です。

メリットは、一定の理解を得つつ無理なく働け、給与水準も高く、キャリアアップの機会も得やすいことです。

一方、デメリットとしては、採用されにくく、希望する全ての配慮を受けられない可能性があります。

また、受け入れ企業が少なく、配慮基準も企業によって異なります。

クローズ就労

クローズ就労とは、障害を隠して一般枠で就職する方法です。

メリットは、職種や求人の選択肢が広く、キャリアアップの機会も多いことです。

また、待遇も一般の従業員と同等です。

一方、デメリットとしては、障害に対する理解や配慮が得られず、ストレスや疲労が蓄積しやすいことです。

さらに、障害を隠す不安や、就労支援サービスが利用できない課題もあります。

障害者手帳なしで働くメリット・デメリット

障害者手帳なしでは、障害者雇用は利用できません。

しかし、障害者雇用を利用できないことが必ずしもデメリットではないのです。

以下で、メリット・デメリットを解説していきます。

障害者手帳なしで働くメリット

障害者手帳なしで働くメリットは、一般枠での就職により選択肢が広がることです。

業種や職種が多様で、自分の適性に合った仕事を見つけやすくなります。

また、責任ある立場や高いポジションに就く機会も増え、それに伴い給与水準も上がる傾向があります。

障害者手帳なしで働くデメリット

障害者手帳なしで働くデメリットは、職場での配慮が得られにくいことです。

勤務時間、残業、仕事内容などで調整が難しく、体調管理が困難になりがちです。

通院の配慮も期待できず、休日に通院せざるを得ない状況も生じます。

障害者手帳なしでも就職支援は利用可能

障害者手帳なしでも就職支援は利用可能

障害者雇用は障害者手帳なしでは利用できません。

しかし、障害者向けの就職支援であれば手帳なしでも利用できる機関があります。

主な機関を紹介するので、ぜひ就職活動の際に相談してみてください。

就労移行支援

就労移行支援は、障害者手帳がなくても利用可能な就職支援サービスです。

65歳未満の障害者を対象に、最長2年間、就職に必要なスキルや知識を提供します。

利用には「障害福祉サービス受給者証」が必要で、医師の診断書を市町村窓口に提出して取得できます。

個別支援計画に基づき、就職準備や職場体験などのサポートを受けられます。

利用料は世帯の課税状況により異なります。

就労定着支援

就労定着支援は、就職後の障害者をサポートする福祉サービスです。

就労系障害サービスを利用して就職し、6か月経過した人が対象で、最長3年間利用可能です。

職場での悩みや問題について、専門スタッフが面談を通じて解決を支援します。

障害をオープンにしている場合は職場訪問も可能で、クローズの場合は就業時間外での個別相談ができます。

障害をオープンにしている場合は職場訪問も可能で、クローズの場合は就業時間外での個別相談ができます。3職場と障害者の仲介役として機能します。

ハローワーク

ハローワークの障害者専門援助部門は、障害者手帳がなくても利用可能です。

障害を伝えた上で求人紹介を受けられ、企業への紹介状発行により面接の可能性が高まります。

また、障害者雇用の情報や各種就労支援機関の情報が集まる場所でもあるため、相談や情報収集に役立ちます。

地域によっては一般窓口でも同様のサポートを受けられます。

障害者職業センター

障害者職業センターは、各都道府県に設置された就労支援機関で、障害者手帳がなくても利用可能です。

職業準備支援、職業評価、就労適性の訓練やアドバイスを提供しています。

近年は、精神面の不調による休職者向けのリワークプログラムも充実しており、職場復帰を目指す人々に広く活用されています。

障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターは、障害者の就労と生活両面をサポートする機関です。

就職準備や活動支援、職場での悩み相談など、幅広いサービスを提供しています。

障害者手帳がなくても利用可能で、多くの地域に設置されているため利用しやすいです。

他の支援機関とも連携し、就職希望者や既に働いている障害者の課題解決を総合的に支援します。

就職・転職エージェント

公的な機関ではありませんが、就職・転職エージェントも支援してくれる組織です。

昨今では障害者に特化したエージェントもあり、障害者手帳の有無は関係なく利用できます。

支援内容は企業によって異なりますが、就職・転職のための対策や企業とのマッチングまで行ってくれるのが一般的です。

U三は就職が難しい立場の方をサポート

U三は、障害をお持ちの方の就職・転職支援を行っています。

しかし、障害をもっているといっても一括りにはできません。

障害者手帳をおもちの方もいれば、手帳をもつほどではないが障害があるなどの方もいるでしょう。

U三は、そのような就職・転職が難しい立場の方を支援します。

どのような方でもお困りであれば相談に乗りますので、まずはご連絡ください。

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